紫陽花やかたつむりが主役の季節になりました。
雨の合間をぬって、さっそうと単衣でお出かけは、
粋で楽しいものです。
旧友と京都の和小物屋巡りをしております。
裏地が無く軽やかな単衣でついつい大股で、
次々とステキなお店を物色
260年も受け継がれるいとし藤の由来
ある呉服商の社長から聞いたお話です。
「この柄は、藤やわ
藤(ふじ)を籐(とう)ともじり、
「い」の字を十書いて
「愛しい」→「い十しい」にかけたんや」
いじらしい恋心を表した柄なのですね。
また別名 慶子案 とあり
けいしあんと読むのだとか
この意味を問うと、
1750年 時は江戸時代
歌舞伎役者、中村富十郎(とみじゅうろう)好みの柄で
富十郎さんの浴衣の柄は、このいとし藤だったとか・・・
初代の、京慶子娘道成寺は初代 中村富十郎の俳名だとかで
このいとし藤の柄が慶子案と呼ばれたそう。
260年前から受け継がれている「慶子案」に
ありがたさを感じる次第です。
おともは
薄香色の地色に、栗色と栗梅色に近い色目のいとし藤の単衣
黒地の名古屋帯、フクロウの刺繍。
帯揚げ:ふくれ織の飛び柄。
帯締め:細組の薄桃色帯締めとふくろうの帯留め
半襟:楊柳シボでさらっとした襟元
扇子
反物の残りで・・・
バッグと草履を誂えました。
一泊旅行に重宝しそうです。