アナタにお似合いのラクで素敵な着付けをします。岐阜の出張着付け&ヘアセット、前撮り撮影はお任せください。

ルーチェの着物ごよみ

2024年1月着物アートメイク「雪女」

新プロジェクト「ルーチェの特殊撮影班」は着物の世界を変えるがコンセプト。
着物の生活が希少になった現在。和文化の象徴を違った角度から表現します。

タイトルは雪女
従来のおとぎ話を上書きすることで生み出される世界観をメイクと着付けで表現しました。
これまでの雪女のイメージである『寒い』『怖い』『美しくもはかない』を残しつつ、『あどけなさ』『可愛さ』も取り入れたルーチェ流の雪女です。

今回の着付けと衣装を担当するにあたり、私的解釈で「ルーチェ流雪女」の物語にのせました。
よろしければお付き合いください。

雪女

ある山深い町に大きなお屋敷がありました。何代も続くそこの家主は一見気難しそうに見えて、実はとても心優しく、広大な敷地の木々の実りを動物達に分け与えてました。

師走も押し迫る頃、雪深い冬の蓄えにと、庭の柿を常連のサルやカラスに分け与え、そのお礼にと、動物達はお屋敷の見守りをしていました。
ある雪の夜の事です。家主が庭に出ると、白い影がありました。

うっすらと白い影に長い髪の毛、最初は見間違いかと思いましたが、来る日も来る日も風に乗るように白い影が漂います。
家主の顔は一瞬にして氷つきました。もしかしたら影の正体は世に言う雪女では無いかと。
今までこの屋敷に雪女が現れることなど聞いたことが無いし、それにまつわる言い伝えもない。
どうしたものか・・・・

動揺を隠しきれず雪女に知られないように息を潜めしばしその様子を見守っていました。

するとカラスが「そうさ雪女さ。母親とはぐれてここに来てるのさ」
猿は「居場所を探してるんだろうよ、ここは居心地がいいからな」そう付け加えて言いました。
家主はそれを聞き、頭を抱えました。

「やはりそうか、なんてことだ、家族に万が一の事があればどうしたことか…見つかったら殺されるのか」
家主は家族に相談もできずに一人悩みをかかえて幾日が経ちました。

その後も雪の降る夜になると、雪女は家主の庭に通い、しばらく庭を漂い、雪と遊んでいる様子。

家主は怖々様子を見守っていました。
動物たちは「雪女は家主が好き、この庭が好きさ」そう言いあいます。

動物たちの言葉に、ある日家主は意を決して、雪女に声を掛ることにしました。
「ワシはここの家主だが、お前は誰だ。」

すると雪女は振り向き家主を見ました。
それは透き通るほどの美しさに家主も 言葉を失うほどでした。

「見つかってしまいましたか。そうです私は雪女です」そう言ってあどけない雪女の形相は瞬く間に変わりました。

これで一貫の終わりか。
雪は激しく吹雪いています。

いつもは遠巻きに見ていた雪女の姿がすぐそこに・・・

それは雪のように白く美しい若い雪女でした。

その美しさに家主も 言葉を失うほどでした。

が、我に返り言いました。

「ワシは17代続くこの家の家長、お前よりも先にこの場所で暮らしておる。
家族を守るのがワシの役目。その事は分かって欲しい。
家族がこのことを知ればお前は今のお前ではなくなるだろう、そうなる前にこの場所から離れてくれないか」そう雪女に言い放ちました。

すると雪女は「わかりました。家主様のご家族には知られないようにします。あと少しだけ時をください」

それからも夜な夜な雪女は家主の庭に姿を現し、そのことは家主と雪女とそして動物達の秘密になりました。

そんな日が続くある日、家主が雪女のあまりにも美しくそのあどけなさに心奪われ、ついつい家族にその事を話したくなりました。

すると 猿をはじめとする庭の動物達は

「家族に知れないようにアンタとの約束を雪女は守っている。」

「破ったら凍死だぜ。家族もろとも」

「雪女はわかってる、秘密を守ってくれてる事」

「約束を破ったら、ああなるんだ」と言いながら、

ある日、雪女が息をひと吹きし、凍っていく人の様子を家主にみせました。

家主は我に返りました。

命をおとすところだった

節分も過ぎ少しづつ春めいてきた頃の事 その日の雪女はいつもと違います。

衣を脱ぎ、一輪の黄色い菊の花を携えてます。

「ありがとうございます。母親の居場所が見つかりました。私は母のもとへ行きます。これでサヨナラです。」

「みなさん サヨナラ」

そう言い残すと、

お礼に衣と菊の花を渡し、雪女は吹雪の中、消えてゆきました。

それから毎年、春になると雪女がよく遊んでいた庭の片隅に黄色い花が咲くようになりました。

メイク:顔はほんのり白塗り、頬をアートのスペースとして捉えトッピング

着 物:少女から雪女になるときの様子、照明による衣装の透け感を白色の薄めの生地で着付け

-ルーチェの着物ごよみ