忙しいくらいわれ先にと鳴きやまぬセミの鳴き声
キラキラ輝く太陽の下、風鈴の音色や扇子で仰ぐ風に
ひと時の涼を見つけるのも夏の楽しみのひとつです。
この季節、涼やかで明るいお洒落な装いに欠かせないのが小千谷縮。
江戸時代初期から伝わるとされる小千谷縮の技法は、
雪国越後の細かな仕事と職人の技の結集。
さらさらとシャリ感があって、軽くて通気性に優れ、
縦にふくらぶシボは肌にピタリと付く事が無く肌触りもサラサラ。
シボを握りしめ、手を解くとシボもムクムクと元の生地に戻っていく様に
小千谷の息遣いを感じ、話しかけたくなるものです。
お手入れも手洗いできるから、出番も多くなります。
夏の着物の着方は涼しげに
帯を腰下に低めに締めるから胴回りの締め付け感が無く
涼やかさを感じさせてくれます。
帯板も、伊達締めも取っ払っても着崩れ知らず。
帯をしているのをすっかり忘れるほどにラクな装いとなります。
気取らずに
背中に丸みを帯びた銀座結びでカジュアルに。
帯枕を使わないから汗がこもらず
ますます涼しい装いですね。
おともは
・ニュアンス縞エメラルドグリーンの小千谷縮
・京紅型の銀杏柄の大麻布の名古屋帯
・海老茶と千鳥の帯揚げ
・夏用の青色帯締め
・麻草履
夏こそ着物ですね。